SDの進化でデジタル家電が安くなるカラクリとは
SDカードの大容量化と高速化がもたらすものは、身近な家電製品の価格が下がることに繋がる。私が代表を務めるCerevo社など、家電製品を作る後発メーカーが簡単かつローリスクで大容量ストレージを持ったハードウェアを開発することができるようになるからだ。
家電で用いる複雑な部品・機構は、大手メーカーがノウハウを囲い込んで作らせないようにするパターンと、特定の部品メーカーだけが供給するパターンの2つが一般的だ。前者はテープ駆動部が、後者はハードディスクドライブが当てはまる。
ビデオカメラ市場はこれら2部品によって高い価格帯を維持していたが、誰でも安価に組み込めるSDHCカードの登場によって「SD録画ビデオカメラ」というジャンルの確立に成功、市場価格を1/5近く引き下げたことは記憶に新しい。
さらに高速、大容量のSDXC規格が登場するということで、Cerevoのような小さなメーカーの立場からすると、価格的にも難易度的にも“様々な家電が作りやすく”なって嬉しい限り、となる。もちろん、アジアに無数にある大小の家電メーカーにとっても同様なので、これまで大手メーカーだけがシェアを持っていた商品群に、彼らが一挙に攻めて来る可能性は高い。
結果、より多くの家電がストレージをHDDからSDに切り替え、機構のシンプル化と新規メーカーの参入が増加し、価格が引き下げられていく……、なんて未来を想像してしまうわけである。まぁ、HDDも光学ドライブも日々進化していくので、そう簡単には行かないのだが。

キャズムを超えろ!
家電業界&Webサービス業界の企画・マーケティングに関する様々な話題を綴っているブログ。「ネット家電」をテーマにした議論において中心的な役割を果たしている。執筆者の和蓮和尚氏は、学生時代にITベンチャーにてウェブプログラマを経験。卒業後は松下電器にて"ネット家電企画マン"として勤務後、ネット家電に特化したベンチャー家電メーカー"Cerevo"を創業。ゲームライターとしての経験もあり、ネット家電に関するコラムを執筆するなど執筆活動にも力を入れている。










